【連載】CELADON:FLATのあるお宅 vol.2 齋藤陽介様

CELADON:FLAT購入者インタビュー

——本日はよろしくお願いいたします。

——まずは、簡単な自己紹介やお仕事、ご趣味などについて教えていただけますか?

齋藤陽介と申します。

茨城県出身で、JAXAや国土地理院など多くの研究機関が集まるつくば市が地元です。

現在は、南青山のサロンで美容師をしています。

 

——都内の大学で英文学科を卒業した後に美容業界へ進まれたという異色の経歴なのですね。

はい、自分の親父も物理研究者なので、やりたいこと・好きなことを仕事にしていることだとか、物事に探究心をもって向かっている姿がすごくいいなと思っていました。

ファッションやカルチャーに関心があったこともあり、自分も技術を身につける仕事がしたいと思って、大学卒業後に昼間は仕事しながら夜間で美容学校に通いました。

 

——もともとアートがお好きだったのでしょうか?

美術館に行くようになったのは田中さん(※RYUSENDO GALLERYディレクター)のお陰なんですよ。

田中さんとは、大学で写真部に入部したことがきっかけで出会いました。英文学科でしたが写真部に芸術学科の人たちが多かったこともあり、彼らと仲良くして遊ぶなかで自然とアートというものが身近になっていきました。それが大学時代の一番面白かったことですね。

大学一年生の頃、美術館の話になったときに、田中さんが「(作品が)良いか悪いかは自分で決めればいいんだよ」という話をされて。

それまでは、美術館というものを敷居の高いものだと思っていました。展示の作品解説を順序よく読んでいって、それを記憶して勉強しなきゃいけない、小難しいものだと思っていましたから。

 

自分が良いと感じるものが良いんだ、という話は、今の僕が美容師として働く時にも活きています。流行っていて“みんな”が良いと評価しているヘアスタイルやファッションが良いのではなく、”あなた”が本当にかわいいと思うスタイルを追求していけばいいじゃん、と。統計に基づいた美意識って野暮だと思うので。自分は何が好きかを見極めていく感覚は大学の時に得ましたね。

 

——CELADON:FLATを最初に観ていただいたのはアートフェアの会場でしょうか?

いえ、RYUSENDO GALLERYのギャラリーでの展示が初めてでした。田中さんから前々から制作プロジェクトの話を聴いていて、面白いから観においでよ、と誘ってもらったのがきっかけです。

娘と一緒に行ったのですが、そのときは静かに観てくれていて、楽しそうにしていました。彼女にとってもちょうどいい、落ち着く空間になっていたのかなと。

やっぱり、あのね、ギャラリー3階の天窓からの光が良いですよね。自然光が綺麗に差して、光の反射次第で作品にいろんな表情が出るじゃないですか。

我が家をここに決めたのも、自然光が入るメゾネットのバルコニーが気に入ったからです。光が差し込むところにちょうど広い壁があって、そこになにか飾りたいねと妻と話していたところに、CELADON:FLATと出会いました。

——CELADON:FLATを生活の中でどのように楽しまれていますか?気持ちの面での変化などあれば教えてください。

美術作品を購入するのはこれが初めてなんです。やっぱり、美術作品って”観に行くもの”だと思っていましたから。

作品を飾ってからは、やっぱり家のなかの空間を綺麗にしようと思いますよね。僕は基本的にミニマム思考で物を置きたくないタイプなので、伊藤さんのこういう作品はすごく有り難いです。色も綺麗ですし。

季節や時間帯によっても光の入り方が異なるので、様々な表情を見せてくれています。その時々の光の具合で今日は僕こんな表情ですけど、どうです? と。笑

夜は夜で、電球色のライトでも作品の雰囲気が変わるのでそれも好きですね。

 

——あのサイズがちょうど良かったのでしょうか?

もう少し小さいサイズが手頃な値段だったので、最初は小さいほうがいいんじゃないかと思ったんですけど、うちの壁に飾るならこっちのほうが絶対良いとなりました。

あとは、1点1点がオリジナルの模様が出ていたり、色彩も他のよりこの作品のブルーが綺麗だったので、最終的にまさこ(※奥様)に選んでもらったものを購入しました。

 

実際に掛けてみたら、後ろの壁紙とも合っていたので完璧でした。この作品がもう少し緑味が強かったとしたらまた雰囲気が違っていたんじゃないかと思います。

白い額がセットになっていることも僕にとっては重要でしたね。事前に田中さんから額装の話を聴いていて、作品をよりよく魅せるためには作品と額装のバランスが大事だということ。なにより、額を自分で選ぶのは大変ですからね。

——数ミリ単位の違いでも作品の見え方がまったく異なるように見えますよね。この作品は1点1点作品ごとに額装のサイズも調整している点が他の作品にはないものだと思います。

——それでは、CELADON:FLATに興味を持たれている方がいたとして、どのようにお勧めしますか?また、どんな方に向いていると思いますか?

この作品は良い意味でカジュアルに家に置けると思ったんですよ。絵画だと光で退色してしまいますが、これは焼き物なので太陽光による劣化を気にしなくてもいいところが、機能性が高いと思いました。

むしろ光はいくらでも当ててよくて、光によって作品の表情が変わるところが好きです。

光が入るこの家のなかで共存できている感じが凄いと思います。僕は光を浴びたいタイプなので。

 

——自然環境と人とが共存できる美術作品って案外限られていますよね。

人間の本質だと思うのですが、光が沢山入ってきて風通しがよい空間って気持ちが安らぎますよね。1日の太陽のながれを家の中で感じたいような人…つまり自然と共存したいような人には向いていると思います。

逆に、光が入ってこないような、薄暗い空間が好きな人には向かないだろうなと思います。

「機能的」という言葉を使うと、作品に特別感がないような言い方に聞こえてしまうかもしれませんが、やっぱり毎日作品と一緒に過ごす上で機能性って重要だと思うんですよ。

アート作品は”すごく気を遣って扱わなきゃいけないもの、大事にしないといけないもの”というイメージがありましたが、この作品は気を遣わなくてよいし、静かにそっとそばに居てくれる感じが最高じゃないですか?

そういった作品との関係が新しい気がしていて。

 

子どもにとっても身近に美術品があるほうがいいなと思っています。

美術品は、生きていく上では必要不可欠なものではないし、合理的に考えれば全て排除してしまったほうが経済的には良いですが、やっぱり美術のある人生のほうが楽しいよな、と僕は思います。美術のなかには歴史や宗教、政治のことも関わってくるし、自分の考え方を広げてくれるものだと思っています。人間らしさでもあるのかなと思います。

だから僕は美術は生活や人生にあったほうが絶対いいと思っています。

——良いお話をお聴かせいただきました。本日はありがとうございました。

田中 成之 Shigeyuki Tanaka

RYUSENDO GALLERY ディレクター
1982年生まれ。2005年、成城大学文芸学部芸術学科卒業。
同年、株式会社繭山龍泉堂に入社。

ABOUT THE ARTIST

伊藤秀人 Ito Hidehito

1971年岐阜県多治見市生まれ。多治見市陶磁器意匠研究所を修了。国内外の公募展で賞を受賞し、2014年第61回日本伝統工芸展では宮内庁買上げ、2017年には日本陶磁協会賞を受賞。特に青磁作品の制作を得意とし、その古典的な技術の探究と表現に力を入れている。
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WORKS


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No. 55 / Type-VC


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No.69 / Type-C


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No. 83 / Type-CG

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